富士山登頂作戦、完
本八合目エリアで少し多めに休憩。
残すところ標高差でおよそ400m
時間にして1時間半程度とのこと。
ほぼ当初予定していた作戦時間の範囲内で進行しています。
さあ、水分、栄養補給をして休憩したら、
日本一高いところを目指して最後のひと踏ん張り!!
23時40分ごろ、出発!
のはずだったんだけど、
ほんの数十メートル先の御来光館の先の落石災害防護用エリアに誰彼となく吸い込まれて荷物置いてドッカリ。
眼下には続々と登って来る御来光ツアーの光の列が連なっています。
山頂方面はまだボチボチと光があるけど、まだ余裕がある感じ。
行くならあと10分。とリーダーのN君。
シーーーーーーン
他のメンバーも
前日飲み会でした〜、とか
風邪引いて医者から薬もらって来ています
(富士登山について医者のOKはもらっているとのこと)
朝6時発で新潟から来ています
などなど、ヘロヘロ状態。
もはや山頂を目指す気力を振り絞る気力がなく、早々に寝袋を広げるメンバーも。。。
仕方ないか。
ここで朝まで休憩。
ストーブ3台でお湯を沸かし、持ってきたスープ、味噌汁、カップラーメンなどを食べて体を温める。
この状況でカップメンはσ(`ε´) オレ様的にはデンジャラスこの上ないことは分かり切ったことなので、凍らしてきたおにぎりをお湯にぶち込み、ぐつぐつ煮込み、味噌汁の素を投入しておじやを作る。
これが美味しかった〜♪
温かいものを食べて体が温まると眠くなりみんなそれぞれ適当にゴロゴロ。
σ(`ε´) オレ様は断熱保温マットを敷いて、レジャーシートに包まって寝てました。
空は月明りが明るく、とてもきれいでした。
しばらくすると、御来光ツアーの行列が通過しはじめました。
延々と続く御来光ツアーの行列。
山頂方面を見ると、まるで三途の川に向かって行列している亡者の列のように光の列がジグザグに続いています。
あんなものに巻き込まれたらひとたまりもありません。
というか、この人たちもみなさん山頂なんですよね。
想像すると山頂はえらいことになっていそうだなということがこの時点で山頂未踏のσ(`ε´) オレ様でも想像できます。
ココで野営して正解だったと思います。
しかし、寒いです。σ(`ε´) オレ様は、ドライシャツの上に着ているシャツが乾かなくてどれだけ着こんでも冷えてしまい徐々に体調が悪化。
寒気が止まらず、頭が痛く目がチカチカしてきました。
ちなみに、ドライシャツ、長袖Tシャツ、フリース、スウェット、ダウンジャンパー、雨具と6枚着こんで2枚目の長袖Tシャツを着替えたにも関わらず寒くて仕方ありませんでした。
汗かきの人は、着るものはコストを惜しまず、徹底的に速乾・透湿性のものを用意した方が良いでしょう。絶対に綿100%なんてダメです。汗を吸うだけ吸って乾かず、ベットリと体に張り付いて今度はかいた汗が延々と体温を奪い続けます。
実際、ドライシャツは乾いているのにその上のTシャツがずぶぬれだと、それが体温を奪います。
日の出時刻は、4:42ですが、一時間くらい前から徐々に白み始め、周りの景色も見えてきます。
頂上の方を見ると月が綺麗でした。
雲のため予定時刻を過ぎることおよそ15分、ようやっとお日様が出てきました♪
日の出直後
落下事故の影響かなかなかピントが合わない(><)
一面の雲海。
下界は望めませんでしたが、まさに雲の海。すばらしい景色です。
σ(`ε´) オレ様イエーイ!の一枚
すっかり陽が出て、みなさん山頂を目指して準備を始めています。
富士山バカマイスターのN君いわく、これだけ風もなく穏やかで温かい日はなかなかない。今までの中でも1・2の良い天気と。
夜中、あれだけ寒気と頭痛にやられていたσ(`ε´) オレ様も陽の光に温められて元気回復。
暗くてよく見えなかった山頂も今では目指すべき目標地点としてはっきりと見ることができる。
まだ軽い頭痛は引きずっているけど深呼吸をして体内に酸素を取り込み、いざ出発!
山頂を目指す登山者で登山道は大渋滞。
ここから先は険しい岩場もある狭い登り道。
数メートル進んでは立ち止まりが続きます。
へなちょこ野郎のσ(`ε´) オレ様にとっては恵みの渋滞。
ホントゆっくりゆっくりしか進まないので、深呼吸をしながら息が上がらない程度で登ることができます。
途中で写真を撮ったりする余裕も。
高度3500mオーバー、深呼吸をしないとすぐに呼吸が苦しくなります。
でも明らかに空気が綺麗です
山頂まで最後の切替しの手前までがカナリの岩場でもうσ(`ε´) オレ様は足だけでは登れず四つん這い状態で這い上がってました。
下は渋滞する訳です。
その最後の切替しまで来てラスト数十メートルを望む。
そして遂にやりました!
最後鳥居を越えたらみんな走るから、とか言ってましたが、σ(`ε´) オレ様は走るなんてとんでもない。
もう、杖にしがみつくようにしながらの登頂でした。
山頂の休憩デッキの端から
結構な人出です。
富士山頂上。天気が良くて、日差しが強く、暑いはず。というか暑く感じているのに、気温が低いため長袖着てても汗をかかない不思議な状態です。
それでも気温9度と、富士山山頂にしてはカナリ温かい日だったそうです。
しばらくの休憩の後、
日焼け止めを塗りたくり、帽子をかぶり、タオルを巻いてバンダナで口元を覆い、サングラスをして、ハイ。不審人物の出来上がり♪
そんな出で立ちで、下山行動開始。
まずは富士山火口を見物。
この周りをまわるのが、お鉢周り。
対岸の一段と高いところが、富士山山頂の極み、キングオブ富士山頂の剣が峰。まさに「日本最高峰富士山剣が峰 標高3776m」である訳だが、もうそこまで行く体力が残っていません。
「行ってみたいな」と思う気持ちはあるけれど、体がいうことをききません。
ほんのちょっとの上り坂でも、もの凄く辛いです。
御殿場の登山道に行くまでしばらく山頂を周るのですが、その途中すこし上り坂なところもあり、下山するのになんで登るのって感じです。
でも、景色は素晴らしいです。
日本で一番宇宙に近いところにいる実感しまくってました。
そして御殿場口登山道より下山。
こちらは登ってきた道と比べると1000分の一以上空いています。
登って来る人は下山中数えるほどしかいませんでした。
それはとても険しい、大粒の砂礫と岩が延々と続き、山小屋もほとんどない荒山だからです。
そんな荒涼とした登山道をですね。
なんと駆け上がって来る変態がいるんですよ!
この日は、富士山駅伝なるものの開催日だったそうで、
自衛隊の方々が大挙してやって来てまして、登山道のいたるところにスタンバイしています。
いや、ホント変態ですよ。これは。
普通に歩いて登ることすらままならないようなところを走って登るだけでなく、走って下りて来る訳ですから。
おかげで、かなり足止めを食らい大幅にタイムロスしましたが、良いモノ(?)を見させていただきました。
険しい岩山を下りてきた後は、大砂走り。
標高差1400mを一気に下ります。
これがまた凄かった。
ズブブブと足首あたりまで沈み込みながら、砂地を下ります。
気が付いたらもの凄い傾斜地です。
霧が出てて数十メートル先が見えない状況だったけど、
涼しくて湿気があったから良かったです。
これがピーカンアッパレなお日様サンサン天気だったりしたら、逃げ場のない直射日光と、砂ぼこりにまみれ、大変な事態になっていたと思います。
大砂走りを抜けた後もひたすらまっすぐな砂利道を進み、御殿場ルート登山口に辿りついたのが午後2時30分でした。
疲れきって写真も撮れませんでした。
ので、後日富士見茶屋より撮影した夕暮れの富士山写真にて、
富士山登頂作戦を完了させていただきます。