お富士山〜登山編〜
18:15高度順応をした我々は一路登山道へ
2度目のチャレンジ&スタイリッシュスタイルの今回は出だし順調♪
前回の苦行がウソのように軽やか♪
サクサク、といってもダラダラウォーキングですが、順調に登って行きました。
7月1日から山開きしてますが、我らのルートの須走口は昨日全線開通したばかり。
しかも鉄砲水で登山道が大きくえぐられた箇所が沢山、一昨年とは随分と様子が違います。
空の様子は相変わらず微妙な感じ
それでもどうにかσ(`ε´) オレ様の晴れ男パワーのおかげ、かどうかは分からないけど天候は回復傾向。
樹林帯を抜けるあたりからは、風が心地よく肌を乾かし気分晴れやかリフレッシュ、そして雲を追いやり下界の様子も見えるようになってきました。
しかし、この風が我々を苦しめることになるとは。。。。
このころから、我ら富士登山隊のバカリーダーが体の不調を訴え始める。
我々の作戦は、童話のウサギとカメで言うところのカメさん作戦。
体力の消耗を抑えるためゆっくり歩いて、休憩は体温と気力の低下を防ぐために短い時間にして、一定のペースで坦々と登るというもの。
そんなのんびり歩行でも付いていけないくらいの様子。
マイスターは自己判断で隊を離脱。
リーダーを欠いた状態での作戦続行。
すっかり日も暮れて暗くなり、上を見ると山小屋の明りが遥か先に見ることが出来ます。
樹林帯を抜けて眼下に山中湖を望みながらガレ地を進むうちに
さっきまで心地よかった風が、次第に勢いを増し凄まじい強風に変貌し始めてきました。
止むことなく吹き続ける風の中時折マジで体を持っていかれるほどの暴風が吹き荒れ、最初は体を風に正対させストックを使い前傾姿勢で過ぎ去るのを待っていれば大丈夫だったものが、
遂には這いつくばって登山道の杭にしがみついていないと危ない状況に!
この状況で雨が降っていたら単なる台風ですよ。
富士山は周りに遮るものが何もないので風がもろにふきつけてきます。
でもって、雨の代わりに砂がビシビシ飛んできて痛いのなんのって!
しかも高度が上がれば上がるほどにその強さを増すという非情。
この猛烈な風と砂によって我々の進行は大きく遅れると同時に体力も低下。
どうにか山小屋までたどり着くと30分近い長休憩に。
また須走口登山道の山小屋は、
新五合目(1980m):スタート地点
↓
新六合目(2420m)
↓
↓
六合目(2630m)
↓
↓
新七合目(2920m)
↓
本七合目(3140m)
↓
↓
八合目(3270m)
↓
本八合目(3360m):吉田口と合流
↓
九合目(3580m)
↓
頂上(3715m)
と、ちっとも先に進まない仕組みで一体いつになったら次の合目に着くのか先が分からない。分かっていても気力がそがれる仕組みになっています。
本七合目。
メンバーの腕時計の温度計の気温は5℃。
加えて、あまりの暴風と砂で我々の実力ではもう進むことも戻ることもできないと判断。
進んでいくのは、大学生の登山サークルっぽい元気みなぎる若者たちと、見るらに体つきの違うアスリート系の人たちばかり。
次々とやって来る登山者たちの半分くらいはここで登頂を断念して体を休める場所を探してやすんでいました。
山小屋もいっぱいなので壁沿いの風の弱いところにしゃがみこみありったけの防寒装備をして丸まって栄養水分補給して座り込むこと、およそ4時間余り。
まだ暗いけど大分気力も回復してきて辺りをウロウロしてみるも相変わらずの暴風と砂。
いやはや堪りません。
それでも、どうにか耐え忍び、周りも薄明るくなってきました。
相変わらずの暴風と砂の中、イスラムの人でしょうか?お祈りを始めていました。
待っていてもこの暴風は収まりそうにないので、日が出る前に下山開始。
下りるときはいきなり突風に背中を押されるので、登るとき以上に恐怖でした。
思わずその場で座り込んで突風が吹きぬけるのを待ちます。
(この辺りの画像は突風をやり過ごしているときに撮ったものです)
頂上まで行けなかったけれどやっぱり雲の上の世界というのは現実離れしていて感動的です。
そして、大分下ってきたところで雲の合間から太陽が顔をのぞかせました。
富士山の表面は赤く周りの景色と相まってまるで宇宙的でした。
新七合目あたりから雲の中に入り小雨が降って来ましたが、どうにか無事に五合目まで帰りつきました。
で、五合目に居るはずの富士山バカリーダーがいない!
電話してみるとなんと7合目に居るとのこと!
なんと奴はあの後長休憩で体調が回復して一人で後からゆっくり登っていたとのこと。
そして、我々が暴風暴砂に耐え忍んでいる時、一人、新七合目の山小屋でぬくぬくと惰眠をむさぼり先ほど起きてヌクヌクしてたとのこと!
そりゃあすれ違う訳ねぇや
で、「あの風と砂の中ずっと外にいたの!?!?信じられない!」とかぬかしやがって、まったく(笑)
まあ、一人だったのと時間的にも御来光組が出発したタイミングだったとのことで運良く泊まれたとのことでした。
今回は残念な結果でしたがまた今度チャレンジしたいです。